Raise3D サポート材を軽減した造形

 Raise3Dでのプリント時に”オーバーハング”を活用し、無駄なサポートを減らす方法を紹介します。

Raise3Dとは?

 Raise3Dシリーズは「痒い所に手が届く」という言葉が相応しいFFF(FDM)形式の3Dプリンターです。
 高精度、造形の安定性、多種類のフィラメント対応、独自ソフトウェアによる柔軟な造形設定等、ユーザーが望む点が凝縮された一台です。


Raise3D販売サイト
https://www.dipross-online.com/products/detail.php?product_id=148

サポート材がつく造形

 3Dプリンタによる造形は非常に自由度が高いですが、万能ではありません。
 何もない空中に絵を描くことができないように、3Dプリンタもまた空中に造形することができません。
 その際、空中と地面とを繋ぎ止める役目を果たすのがサポート材です。

 例を見ていただきましょう。

 スライス後の色の変えてある箇所がサポート材です。
 このように空洞のある形状の場合、空洞にサポート材がついてしまいます。
 赤部はモデル形状上、必要な空洞となりますが、緑部は穴の形状次第で回避できます。

 側面から見ると穴は”丸”と”四角”の形状で空けられています。
 ここでこの穴をオーバーハングが適用される形状へと変更します。

オーバーハングの仕組み

 オーバーハングとは、材料が垂直に対し、はみ出している状態を言い、はみ出し量が少なければ材料同士の重なりで上に乗っていく材料を支えてくれます。
 少し角度がついたくらいでいちいちサポート材がついていたのではまともな成形はできません。
 材料同士が離れてしまうような、あるいは重みに耐えられずにだれてしまうような角度になってしまったときに初めてサポート材が必要になるのです。

サポート材のつかない造形

 まずはideaMakerのオーバーハングの設定がどうなっているか確認します。
「スライス」→「テンプレートの管理」→「編集」→「詳細設定」→「サポート」を開きます。

最大オーバーハング角度が設定されいることを確認します。あまりに角度が大きいとダレの原因になりますので45~60度程度に設定しておきましょう。

 そうしたら、その角度内でオーバーハングが収まるように穴形状を変更します。
 例えば、”丸”や”四角”ではなく”三角”の穴に変更すれば

 このように穴の中にサポート材のつかない造形が可能となります。
 三角の上の辺には角度がつきすぎることない為、オーバーハング内で納めることができるというわけです。
 三角形でなくとも、水平に近い形状がある場合に、斜めにしてやることを考えてやれば、サポート材がつくことを抑えることができます。

 今回は極端な例でしたが、設計をしている段階で「どうすればサポートがつかなくなるか?」を予め意識して進められれば無駄なサポート材を省いた、より見栄えの良い造形が可能となります。
 皆様も是非、試してみてください。

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